お知らせ

はたらく人の幸せを高める「組織目標の落とし込み」

ダイアローグデザイナーの相内です。年の瀬が迫って参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
2020年はコロナウィルスの影響で激動の1年だったという方が多かったのではないかとお察しいたします。皆様がこの年末年始に心身をときほぐし、2021年を晴れやかな気持ちでお過ごしになれるよう願って止みません。

 

さて、年始と言えば、多くの組織では所信表明が行われるのではないでしょうか。経営者が1年の目標を語ることもあれば、どんな1年にしたいかをメンバー同士でシェアし合う組織もあるでしょう。
年始の目標共有や目標の落とし込みは気持ちが引き締まるので私はとても好きです。ですが、自分の言葉でビジョンを語るのが苦手で毎年苦戦しているという方や、上司の話を一方的に聞かされるからテンションが下がるという方もいらっしゃるかと思います。
 
せっかく気持ちを新たにリスタートするチャンスなのに、お互いにとって苦痛な時間になってしまってはもったいないですよね。
そこで今日は、年始の目標共有がとても機能し、素晴らしい2021年のスタートを迎えるためのヒントとなり得る調査をご紹介させていただきたいと思いました。
ご覧いただき、理想の仕事始めをイメージしながら年末年始をお過ごしいただけましたら幸いです!

 

 

はたらく人の幸せを高める「組織目標の落とし込み」
 
 

今回ご紹介させていただきたい調査は、パーソル総合研究所と慶應義塾大学 前野隆司研究室が合同で実施したはたらく人の幸せに関する調査」です。
この調査では「はたらく人の幸せ/不幸せ」が何によって決まるかをそれぞれ7つの因子から紐解き、幸福感を高めるためには、どのようなマネジメントが重要であるかを示しています。

 

資料の58ページをご覧いただくと一目瞭然なのですが、はたらく人の幸せを高め、不幸せを減らすマネジメントとして、組織目標の落とし込みがとても有効であることが見て取れます。
                                                    ※「はたらく人の幸せに関する調査」より引用
 
冒頭にも書かせていただいたように、年始は組織目標を改めて確認し合う好機です! この調査結果を見た方はきっと「組織目標の落とし込みを実施しない手はない!」とお感じになられたのではないかと思います。
 
 
組織目標が落とし込まれている状態とは?
 
 
一方で多くの方が、が「目標の落とし込みなんて普段から既にやっているよ」ともお感じになられたのではないでしょうか?
日本の職場では、営業担当の方であれば売上げや注力商品の販売数などが、工員の方であれば製造数や廃棄率などが設定されていますから、目標を追っていない方のほうが少数派かも知れません。
 
「それが幸福感を高める結果につながるとはとても思えない!」というのが率直なお気持ちではないかと思います。ここがポイントです。
 

「働く人の幸せに関する調査」もう少し読み進めますと、組織目標の落とし込みをどのようなプロセスで進めるべきなのかが暗に明示されています。
言い換えると、組織目標が落とし込まれているとはどういう状態であるか? が示されているのです。
それが以下の4つです。
 
 
・組織のビジョンや理念が明示されている状態
・個人目標設定時に上司とよく話し合っている状態
・個人目標と組織目標が紐づいている状態
・昇格・昇進の基準がオープンである状態
 
 
つまり本調査で言わんとする組織目標の落とし込みとは、誰かが決めた目標を上意下達で押しつける瞬間的な行為ではなく、フラットなコミュニケーションを通じ共有ゾーンを拡大していく連続的なプロセスなのです。この点を見誤ると、大きな間違いが生まれます。丁寧なやりとりを通じて、組織の目指すビジョンに納得感を持てたり、組織が目指す未来にどう自分が貢献できるかを明確に定めることができていたら、確かに、生きる喜びやはたらく楽しさをひしひしと感じられますよね!
 
 
素晴らしい2021年のスタートを迎えるためのTips
 
 
話を年始のスタートの切り方に戻します。この記事で私が最もお届けをしたいのが、素晴らしい2021年のスタートを迎えるためのヒントだからです。
結論からお伝えすると、新年の宝船に乗り込むカギは「語る」こと、そして「聴く」ことです。
 
「語る」のはもちろん、2021年をどんな年にしたいかというビジョンや、達成したい目標についてです。先の調査で示されているように、組織のビジョンや理念が明示されている状態はメンバーの力を引き出します。拙い言葉でも、うまくまとまらなくても構いませんので、ぜひ組織のリーダーは自分の言葉で目指す未来を語ってみてください。
 
そして、メンバーにも同様に、2021年をどう過ごしたいか語れる時間を作ってあげてください。これは組織全体でも構いませんし、1 on 1での実施でも構いません。
その際大切にしていただきたいのが目標を具体的にするという意識です。人は具体的な手順を想像できる目標によってモチベーションが上がるからです。
 
例えば「もっと残業を減らす」と決めるよりも「週に3日は定時で帰宅する」と決めたほうが意識が明確になり、目標を達成するための工夫や行動が喚起されやすくなります。
また、語ることと同様に大切にしていただきたいのが「聴く」ことです。あなたはどう感じていますか? あなたはどうしたいと思いましたか? と、ぜひ相手の気持ちや意欲を聴き合うコミュニケーションを交わしてみてください。
 
相手を聴くことは、お互いの間に安心感を生み出します。その土壌があって初めて、自分らしさや自分の意志を表現できるようになります。
だから相手の考えや行動を変えようとしたり、無理やり相手を受け入れようとする必要はありません。相手の存在をじっくり感じながら、ただ聴くということに集中してみてください。


 

 

心楽しく、成果が上がる組織のために
 
 
ピーター・ドラッカーは『明日を支配するもの』の中で、
自らの価値観が組織の価値観になじまなければならない。同じである必要はない。だが、共存できなければならない。さもなければ心楽しまず、成果もあがらない。
と述べています。
 
組織に属するメンバーが、組織の価値観になじむために、お互いの価値観を共存させるためには何が有効だと思いますか?
私は「連続した対話」こそがただ一つの解だと思っています。対話とはつまり、語ることと、聴くことのリレーです。どちらか片方では決して成り立たない営みです。皆様の組織でたくさんの対話が生まれ、対話から新たな意味を生成しながら、この激動の時代を乗り越える活力が湧いてくることを祈っています。
 
2020年もPalletを応援いただきありがとうございました。2021年のPalletも、コミュニケーション・デザイン・カンパニーとして、皆様の組織の職場幸福感を高めるお手伝いをさせていただきたいと考えております。どうぞ来年もよろしくお願いいたします。
 
相内 洋輔(HP:仙台に暮らすワークショップデザイナー 相内 洋輔のHP (workshop-design44.com)